慢性的な胃酸や胆汁などの逆流によって傷害された食道粘膜が、その修復・治癒過程で食道本来の扁平上皮が円柱上皮に置き換わった病態を言います。円柱上皮の長さによってSSBE(Short Segment Barrett`s Esophagus)とLSBE(Long Segment Barrett`s Esophagus)に大別されます。日本人の大半はSSBEで発癌リスクは殆どありません。日本人に占める食道癌のうちバレット食道に起因するものは1割未満ですが、食生活の変化で増加傾向が見られます。悪性所見が見られなければ、経過観察で問題ありませんが悪性所見が見られる場合は、治療(内視鏡または手術治療)が必要となります。